アクエリで『勝つ』と言う事

 アクエリの勝利条件は、相手に敗北条件を満たさせる事である。敗北条件とは下に挙げる3つである。ダメージ置き場に10枚のカードが溜まる。カードを引かないとならない時に、デッキにカードがない。デッキにカードがない状態でターンの終了を迎える。
 この内、後2つはデッキが削られて尽きてしまう事を意味する。残る「ダメージ置き場に10枚」だが、ダメージ置き場にカードが置かれるのは以下の場合である。ダメージ判定でキャラクターカード以外のカードが出る。ネームレベルがバトルで倒される。死の印・ヒュプノスの揺り篭など、使うとダメージ置き場に置かれるカードを使う。
 後2つに関しては、少なくともこれで10枚目を期待することは無理である。この方法でダメージを受けるかを相手が決めて行動できるからだ。それに、そもそも相手がそう言うカードを入れていなかったりするとあり得ない状況になる。
 そう言う訳で、相手のダメージ置き場へカードを置くのは、ダメージ判定を行うことに依存する。ダメージ判定は、デッキの上からアタックを受けたキャラクターの攻撃力分のカードをめくる訳で、デッキを削ること繋がる。
 言い換えるなら、相手のデッキを削ることが、勝利条件を満たす方法になるのだ。全部デッキを削ってしまえば勝ちだし、削りきる前にダメージ置き場に10枚のカードが置かれても勝ちだ。
 つまり、アクエリで勝つ為には、相手にアタックを通してダメージ判定を行う必要がある。端的に言うと、相手にアタックが通るなら、それ以上はもう要らないのだ。

 では、「アタックが通る」と言う事について考えてみよう。
 アタック宣言しても、全てのアタックが対戦相手に通るわけではない。相手もガード宣言をしてくる。相手のガードをかいくぐってアタックを通さないとならない。
 相手にアタックが通るのは、故意に通して勢力にキャラクターを展開させたい場合以外は以下に分類できる。アタック宣言したキャラクターが、ガード宣言されない能力を持っている。ガード宣言できるキャラクターがいない。
 「ガード宣言されない能力」と言うのは、スキルで言うならステルスやブレイクスルーやブーストであり、エフェクトであるなら風の魔導士”レダ・ブロウィン”のエフェクトがそうである。また、ガード宣言したキャラクターをバトルになる前に除去できるなら、それがガードされないに等しい。フレイムマスター”五十嵐いぶき”・魔の女神”フレイア”・泪天使”マトリエル”の能力や”ステラ・ブラバツキ”・”ィアーリス”などのエフェクトがこれに相当する。
 では、「ガード宣言できるキャラクターがいない」とはどういう状況だろうか。これも2つに場合分けできる。キャラクター自体がいない場合と、キャラクターにパワーカードが挿されていない場合である。
 キャラクター自体をいなくするするには、除去すれば良い。キャラクターを除去するカードを使うだけでなく、ガード宣言させてバトルに持ち込んで倒しても良い。充分な攻撃力を持ったキャラクターの場合、プレーヤーに通すと大きなダメージがあるので、バトルで一方的に敗北する場合でもキャラクターでガード宣言してくれる。特に、ダメージ置き場にあるカードが多かったり、デッキの残り枚数が少なかったりする場合はそうなる。
 ここで、除去目的のアタック宣言と言う発想が出てくる。つまり、相手のキャラクターにバトルで勝てるキャラクターでアタックし続ければ、いつかは相手のキャラクターが尽きてアタックが通るのである。バトルで一方的に勝つのであればアタックコスト1枚を相手のガードコストとガードしたキャラクターの2枚以上と交換できる。バトルで相打ちでも、等価交換である。加えて、相手のファクターとパワーカードを奪う効果があり、コントロール要素が発生してくる。攻めきれず相手にターンを渡しても、劣勢を立て直すファクターとパワーカードが相手には与えられてなければ問題ない。
 もう1つの、キャラクターにパワーカードが挿されていない場合と言うのは、端的に言えばパワーカードコントロールをしている場合である。また、相手のドローやチャージを奪って行けば、パワーカードに回すカードがなくなる。
 他にも、パワーカードを奪うためのアタック宣言と言うものもある。バトルをすると一方的に負けるキャラクターが相手にいる場合でも、アタック宣言するのだ。ガード宣言してくれれば、バトル相手のパワーカードを奪ったことになる。精神攻撃力を持っていたら、より多くのパワーカードが奪えるが、そうでなくても充分だ。アタックしたキャラクターを一方的に討ち取るようなキャラクターに挿されているパワーカードを奪う事は、他の、より攻撃力の高いキャラクターによるアタック宣言を通すことに繋がるからだ。
 そういう目的でアタック宣言したのに、ガード宣言されなかったらどうなるかって? それなら、労せずに相手へアタック宣言を通す事ができるのだ。アタック宣言した場合の結果を効用の大きい順に並べるなら、ガード宣言されない→ガード宣言されてバトルで一方的に勝つ→ガード宣言されて相打ち→ガード宣言されてバトルで一方的に負ける、となる。一番悪い状況を目的としてアタック宣言したのだから、それ以上の効用があるのなら万々歳だろう。ゲーム後半になって、過剰なドローキャラでアタック宣言してドローの調整を兼ねるのであれば、一石二鳥である。

 以上は、ある意味、基本的な話である。が、これでアクエリというゲームの目的がはっきりしたと思う。初心者などは、とにかく大きくて強い多段ブレイクを作るゲームだと錯覚しがちである。それが勝つための方法論の1つに過ぎないのだ。


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