デッキ構築講座その2:ビートダウン

ビートダウンの思想

アタックを受けるのはかなり不利な事である。ダメージ判定を行うか、何らかのリソースを失うかを選択しないとならないのだ。常識で考えると、バトルの結果が不利になる様なアタックは行われないのだから、アタックを受ける側は常に不利なのだ。

ワントップデッキが長い時間を掛けてバトルでは絶対に負けないキャラクターを1体作るのに対し、ビートダウンデッキは最低でも相打ちになれるキャラクターを作って序盤から殴っていくデッキである。

序盤のアタックは、相手の勢力エリアにキャラクターを並べることになって、逆に相手を展開させる結果となり、一般的には悪手とされている。が、それは中途半端にアタックすることが良くないだけであり、毎ターン圧力をかけるのであれば、話は別だ。初めの内は展開の手助けになるのでガードしないが、ダメージも蓄積されていく。勢力フェースの処理も含めて、数ターンの内に相手はもうアタックを本体に通せない状況になる。
ガード宣言した場合、最低でも宣言に必要なパワーカードを失う。ガード宣言したキャラクターがバトルで倒されてしまう場合、ファクターか補給線を失う(ファクターにも補給線にもならない、純然たるガード要員をデッキに入れていて支配しているような相手は、普通はいない。いたとしても、そんなヘタレた事をやっているなら、普通に勝てる)。

では、ビートダウンデッキをどう組むか?
まず勢力だが、やはり1レベルブレイクの攻撃力の高いダークロアかイレイザーが適当だろう。これらの勢力は精神力が低いと言う特徴があるが、相打ち上等で殴るのだから、キャラクター1体に複数のパワーカードはいらないから、精神力が低くても構わない。 ブレイクとキャラクターの分類は統一した方が良い。手札に来たブレイクカードは直ぐにブレイクして殴りたいからだ。
キャラクターの選択だが、攻撃力が高くて▼を持ったキャラクターをある程度は入れないとならない。序盤から勢力放置でデッキを回す必要があるからだ。また、使うブレイクと同じ分類のキャラクターはなるべく精神力が1以上であることが望ましい。前のターンに支配していたキャラクターをブレイクして即殴るプレイングをしたいからだ。
後は、主力勢力以外の勢力の、精神力0のチャージ持ちをある程度は入れておきたい。アクティブキャラクターに殴られてこれらのチャージ持ちキャラクターが出てきたらそのまま支配できる。1ターン目に手札に来ていても、これ1枚を置くだけで次のターンから1チャージ確保である。

次にブレイクカードの選択だが、1ファクターでプレイできる1レベルを10枚くらい、その内に非ネームを8枚以上欲しい。まあ、2枚くらいドローを持ったネームブレイクを入れても良いと言うことだ。
非ネームの選択は、まずは1F0Cのバニラが必須だろう。コスト無しでブレイクできると言うことで、相打ちに取られても失うカードアドバンテージが少なくて済む。また、パワーカードを減らさずにプレイ出来るから、そのターンに殴れる回数が減らないのだ。
1F0Cのバニラだけでは足りないので、1F1Cのブレイクも入れる。こっちは、ブレイク時に支払う1コストをどこかで取り返せるものを選ばないとならない。
そう言われてすぐに思いつくのはチャージ持ちのブレイクだろう。失ったパワーカードはパワーカードフェーズにチャージをして取り返せる。プレイしたターンに殴って相打ちにと取られたら無駄足を踏むが、生き残っている限りチャージできるので悪くない。
アタックインフィニティも悪くないカードである。殴る度にパワーカードが手札に戻る。毎ターン殴る事が前提のデッキだから、この仕組みを充分に生かせる。出来れば、アタックインフィニティなブレイクには、優先してチャージでパワーカードを挿したい。
あと、アタック宣言すると1枚カードが引けるブレイクも悪くないだろう。アタックインフィニティと比べて、デッキの消耗が早いが、ドローと言う点がポイント高い。
一応、ネームレベルのブレイクも入れることを視野に入れているが、これはドロー+1を持ったブレイクを入れても良いという話に過ぎない。分類が合うなら積極的に入れたい

さて、このくらいで1レベルブレイクの枠が埋まるだろう。次に考えるのは2レベルのブレイクだ。こいつは、相手は場がある程度は揃いつつもこれ以上のアタックを本体に通しなくない様な状況な時に出てくるブレイクである。6枚から8枚は入れておきたい。
2レベルブレイクには、ネームを持った2F2Cと、非ネームの3F1Cがある。このデッキには3F1Cの方が適する。相打ち上等で殴るのだから、バトルで捨て札された場合の事を考えると、コストが重いのはハンドアドバンテージをより失いやすいので良くないのだ。それに、プレイするのにパワーカードが1枚少なくて済むなら、そのターンに殴れる回数が1回増える。これは大きい。
さて、ではブレイクの選択だ。コストが安いカードほど良いと言う事は先に述べたが、2レベルブレイクには0コストのモノは基本的にない。が、支払ったコストがパワーカードとして場に戻るカードがある。スケイルドラグーンやヴリカラコスと言ったブレイクだ。こいつらは、例えば殴ったら相打ちになるキャラクターに挿されている2枚目のパワーカードやドローキャラなどに挿されているパワーカードなどをコストに支払って勢力エリアのキャラクターをブレイクすると、攻撃できる回数が1回増えると言う結果になる。
また、この段階では膠着状態直前と言う事も多い。少なくともカード要員はそれなりに豊富だろう。こういう場合、特定勢力にガードされないブレイクや、特定勢力に対して疑似レジストを持つブレイクが有効である。相手のメインの勢力と一致しているなら、これ1枚で勝てるだろうし、メインでない勢力だったとしても、微妙にガードされる回数が減る。
もちろん、このレベルのブレイクでもアタックインフィニティは有効だ。特に、ドローキャラクターをブレイクして攻撃要員に変換できるヴァンパイアメイドは、メインの分類を選ばずデッキにはいるので優秀だ。
また、ブースト2を持ったブレイクは、単体で、アタックが本体に通る可能性の高いブレイクだと評価できる。

後は、膠着状態に陥る終盤に、最後のアタック数回を通せるカードが数枚欲しい。ステルスシステム・パニッシュメント・ハロウィンパーティー・妖刀村正などがそれに当たる。また、彗星爆弾やヴァンパイア・キスなどの、単体でそこそこのコントロールができるカードを入れておいて、序盤からの殴りと併用して使うのも良いだろう。

とにかく、このデッキは殴って相手のリソースを奪うことが命である。中盤以降は、相打ちどころかバトルで一方的に負けるようなキャラクターでアタックを行い、相手のパワーカードを剥がさせる様なプレイングも重要になってくる。

以下にサンプルデッキを示す

サンプルデッキ1:ザ・サイバー「Null A」
4 風水師
1 許嫁”有栖川朱鷺子”
4 タロットディーラー
2 ホムンクルス・エンジェル
1 ハイブリッド猫耳娘”デ・ジ・キャラット”
2 サラマンダー
3 ノルン”ウルド”
4 サイバーパンク
4 アポカリプス・エンジェル
4 メカニック
3 ソロネ
2 電脳アイドル“A.R.I.C.I.A.”ver.3.01
4 サイボーグ・コマンダー
3 ブルボーグ
2 鋼鉄天使”レリエル”
4 PSIボーグ
4 サイバードラグーン
3 彗星爆弾
4 ステルスシステム
2 パニッシュメント

サンプルデッキ2:猫耳ぴーとさんダウン「夏への扉」
4 風水師
1 許嫁”有栖川朱鷺子”
4 タロットディーラー
3 ホムンクルス・エンジェル
3 虎女
4 猫耳メイド
4 豹司書
2 ハイブリッド猫耳娘”デ・ジ・キャラット”
3 ノルン”ウルド”
4 猫天使
4 ワータイガー
4 猫婦人
2 妖怪仙人”琥珀”
4 鵺
4 ヴァンパイア・メイド
3 ライカンスローピィ
2 妖刀村正
2 ハロウィンパーティ
3 ヴァンパイア・キス


戻る
用語集へ